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      12月 25日, 2019年

      デル テクノロジーズ、2020年の予測を発表:「Next Data Decade(データが導く次の10年)」への準備を整える

  • 12月 25日, 2019年 —  

     

    まもなく2020年を迎えますが、2020年は多くの分野でテクノロジーのマイルストーンになる年とされています。多くの自律走行車が道路を走り、バーチャル アシスタントはユーザー ニーズを先取りするとともにその要求に応え、あらゆる業界であらゆるモノがオンライン環境でつながり、インテリジェントな能力を発揮していくこととなるでしょう。

    この10年間に実現したことを振り返ると、驚くことの連続です。まだ完全な自律走行車が主要幹線道路を行き来するまでには至っていませんが、自動車メーカー各社は、来年には多くの自律走行車を本格的に展開するところまで近づいています。また、医療アプリケーションや産業機械、金融システムなど、私たちが日々利用している多くの機器、システム、アプリケーションはインテリジェントにオンラインでつながり、いわゆる「エッジ」環境を形成しています。

    これらすべてのイノベーションと先進技術の基盤になっているのは、膨大な量のデータとコンピューティング パワー、またエッジ、クラウド、コア データセンター インフラストラクチャーを横断して、必要なペースに合わせてデータを伝送するための容量です。今後10年間に生み出されるデータの量を考える時、2030年には、私たちが考えたことすらないようなアプリケーションやサービスも登場し、世界がどのようになっているのかは、ただ想像するしかありません。

    2020年は、デル テクノロジーズが「Next Data Decade」(データが導く次の10年)と位置付けている10年の始まりとなる1年です ―― テクノロジーが、私たちの生活、仕事、娯楽にさまざまなことをもたらしてくれるという、大きな期待を持つことができる新しい時代になることは間違いないでしょう。これからの10年の流れを方向付ける新しいイノベーションとテクノロジーとは、どのようなものなのでしょうか。そのそ予測を以下にご紹介します。

     

    2020年は、IT環境シンプル化元年

    ビッグデータ、メタデータ、構造化データ、非構造化データなど、私たちの周りにはデータがあふれており、それらは、クラウドやエッジ デバイス、コア データセンターなど、あらゆる場所に存在しています。このような環境において、企業は、適切なデータを適切なタイミングと適切な場所で利用できるようにすることに苦心しています。企業のITインフラストラクチャーには、全体にわたって数多くのシステムとサービスが入り組んでいるため、データへの可視性が失われ、IT部門が適切なデータへ迅速にアクセスして分析することができなくなっています。2020年、CIO(最高情報責任者)にとって、データへの可視性はITの最重要項目の1つになるでしょう。なぜなら、データはイノベーションを動かす力だからです。

    企業や組織は、ITインフラストラクチャーをシンプル化し、高い管理性とデータへの可視性を提供する総体的なソリューションにシステムとサービスを統合することで、デジタル トランスフォーメーションの流れを加速させるでしょう。アーキテクチャー、オーケストレーション、サービス契約の一貫性を確保することにより、データ管理の新たな扉が開き、最終的に、AI(人工知能)およびマシンラーニング(機械学習)の一部としてデータを利用することが可能になり、ITオートメーションを促進します。そして、これらのすべてによって、これからの10年のイノベーションを育むベースとなるビジネスの優れた成果を迅速に実現できるようになります。

     

    クラウドの共存によるエンタープライズ環境の変革

    パブリック クラウドとプライベート クラウドが共存可能であるという考え方は、2020年には明確に現実となります。ハイブリッド クラウド アーキテクチャーを基盤にしたマルチクラウドIT戦略は、企業が質の高いデータ管理と可視性を実現しながら、データへのアクセス性とセキュリティーを確保する上で、重要な役割を担うことになります。事実、IDC社は、2021年までに世界のエンタープライズ企業の90%以上が、オンプレミスおよびプライベート クラウドに特化したシステム、複数のパブリック クラウド、レガシー プラットフォームが混在する環境によって、自社のインフラストラクチャー ニーズを満たすだろうと予測しています(*1)

    ただし、プライベート クラウドは、単にデータセンターの中心に置かれるだけではありません。引き続き5Gとエッジの展開が続く中、プライベート ハイブリッド クラウドは、エッジでリアルタイムの可視性を提供すると同時に、あらゆる場所のデータの管理を実現します。これは、企業があらゆる環境を通じてハイブリッド クラウドへのニーズをサポートするために、クラウド プロバイダーやサービス プロバイダーに対する期待がこれまで以上に高まることを意味します。また、特にアプリケーション開発におけるコンテナとKubernetesの利用が進む中で、ハイブリッド クラウド環境の一部として、セキュリティーとデータ保護が深く統合されるになるでしょう。セキュリティー対策をクラウド インフラストラクチャーに実装するだけでは、意味がありません…セキュリティー対策は、エッジからコア、クラウドまでを網羅したデータ管理戦略全体の枠組みへネイティブに組み込まなければなりません。

     

    必要なリソースを必要なだけ利用

    トランスフォーメーションの推進において、ITの意思決定者にとって最も高いハードルの1つが人的・物的リソースです。3~5年先はもちろんのこと、翌年度のコンピューティングおよびサービス利用ニーズを予測および計画する際に、設備投資と運用コストは、しばしばこれらを制約する要素になります。このような中、使用分のみに料金を支払うという柔軟なオプションを企業に提供するSaaSおよびクラウドの従量課金モデルは人気が高く、普及が進んでいます。

    2020年、企業が現在使用しているハードウェア システムとサービスを、ソフトウェア デファインドでクラウドに対応したIT環境へ移行する機会を捉える中で、柔軟な従量制のas-a-serviceモデルの採用が急加速するでしょう。結果として、企業は、データの移動性と可視性を実現するエンドツーエンドのITソリューションのメリットを存分に活かし、必要に応じてAIやマシンラーニングの高いワークロードも優れたパフォーマンスで処理することが可能になります。

     

    「エッジ」がエンタープライズ環境へ急速に拡張

    「エッジ」とは、正確には何を指し、どこにあるのか ―― 多くの人がその定義に取り組んでいる中、「エッジ」は、進化し続けています。以前は、IoT(モノのインターネット)の世界に限られた話でしたが、いまやシステムやアプリケーション、サービス、また人や場所までも含め、オンラインでつながっていないモノを探す方が難しい状況です。エッジは、あらゆる場所に存在し、これをサポートするITインフラストラクチャーを提供する企業がリードする形で、ますます広がっていくでしょう。

    5Gコネクティビティ(接続環境)によって、医療や金融サービス、教育、工業、製造業といった分野で新たなユースケースと可能性が生まれます。結果として、SD-WANおよびソフトウェア デファインド ネットワーキング ソリューションが総体的なITインフラストラクチャー ソリューションの基盤となり、エッジ、コア、クラウド環境の間における大規模なデータ ワークロードの高速かつ安全な移動が可能になります。長期にわたりデータを管理してセキュリティーを確保するためには、ソフトウェアを通じたシステム アップデートが唯一の手段であることを企業が認識することで、オープン性がない従来の自社独自の環境に替わるオープン ネットワーキング ソリューションが広く普及するでしょう。

     

    インテリジェント デバイスがビジネスとコラボレーションを変革

    これまでと変わることなく、PCのイノベーションは毎年新たな革新を提供します ―― モニターはさらに大画面化し、より没入的な環境を提供する一方で、薄型化が進むと同時に占有スペースも小さくなっています。しかし、これら以上に革新的なイノベーションがPCの中核部分で進んでいます。AIおよびマシン ラーニングを使用するソフトウェア アプリケーションによって、PCはユーザーの利用パターンに基づいて、いつ、どこで、電力とコンピューティングを最適化すべきなのかを理解します。また、生体認証テクノロジーによってPCは、ユーザーが画面に目を向けた瞬間にユーザーを認識します。さらに、最新のスマートなAIおよびマシン ラーニング アプリケーションによって、システムは、ユーザーが見ているコンテンツやプレイしているゲームに合わせて、音量や色を調整することまでできます。

    2020年の1年間で、このようなAIとマシン ラーニングの進化によってPCはさらに賢く、より協力的なパートナーになるでしょう ―― 最も必要とされる時に備えて電力とバッテリーライフを最適化するだけでなく、自己修復をしたり、ユーザーに代わって修理の必要性を報告したりすることさえできるようになるでしょう。これによって、ユーザーの負担が軽減されるだけでなく、当然ITのインシデント数も減ります。これは、ユーザーの幸福度、また生産性の大幅な向上につながります。

     

    完全性を背景にしたイノベーション、サステナブルなソーシング

    デル テクノロジーズをはじめ、事業活動が地球環境に悪影響を与えないようにしたいと考えている企業によって、サステナブル(持続可能)なイノベーションは、引き続き中心的な役割を果たします。クローズドループ型のイノベーションのためのリユース(再利用)とリサイクル(再資源化)へのさらなる投資が加速するでしょう ―― ハードウェアは、リサイクルおよび回収した資源で作られ、小型化と効率化がさらに進むことで、電子機器の廃棄を最小化するとともに、既存資源の活用を最大化することが可能になります。デル テクノロジーズは、「Legacy of Good 2020」の目標を前倒しで達成することができました ―― このため、新たに2030年に向けた新たな目標を設定しました。この目標では、お客様が購入するすべての製品に相当する量の製品をリサイクルし、全製品の半分以上の材料をリサイクル材料または再生可能材料で製造することにより、循環経済をリードし、すべてのパッケージに100%のリサイクル材料または再生可能材料を使用することを掲げています。

    「Next Data Decade」すなわち「データが導く次の10年」は、明るい時代になると考えています。2020年の1年間を通じて、データから最大の価値を引き出そうとするお客様の取り組みが、新しい画期的な技術につながり、例えば、これまで以上に強力なデバイスや医療現場における迅速な治療、教育を受けやすい環境、ゴミの減量、きれいな空気など、誰もが何らかの形で体験することになるでしょう。そして、私たちが気づかないうちに、今後10年の間にすばらしい製品が店頭に並ぶことでしょう。

     

    *1. IDC社「IDC FutureScape: Worldwide Cloud 2020 Predictions」2019年10月

    当資料は、デル テクノロジーズが、2020年のIT業界に影響を与える大きなトレンド、変化、課題に対する予測をまとめたブログの抄訳版です。https://blog.dell.com/en-us/paving-way-for-next-data-decade/

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  • ■デル テクノロジーズについて

    デル テクノロジーズ(NYSE:DELL)は、企業や人々がデジタルの未来を築き、仕事や生活の仕方を変革するのを支援する独特なビジネス ファミリーです。同社は、エッジからコア、クラウドまでを網羅した業界で最も包括的かつ革新的なテクノロジーとサービスのポートフォリオをお客様に提供しています。


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